壁式構造のマンションとは

壁式マンションの構造

壁式構造のマンションとは?

RC造と言われるマンションの構造は大きく分けて2種類あります。

①ラーメン構造

簡単に言えば、柱と梁で建物の荷重をさせえている構造。現在、建築されているマンションのほとんどが、この工法で建築されています。開口部を大きく取ることができるのがラーメン構造の特徴です。また、柱と梁さえあれば、間仕切りはどの位置にきても問題ないので、広い空間を取ることが出来るのもラーメン構造の特徴です。そのため、リフォームで間取り変更をしたい場合、自由に間仕切りを撤去できるため、一般的にはリフォームに向いていると言われています。
ただ、間仕切りの厚みが薄くなるため、リビングのテレビの音が寝室で聞こえてしまうというようなデメリットもあります。
ちなみに、「ラーメン」という言葉の由来はドイツ語の「Ramen」で「額縁」や「枠」という意味合いがあります。

ラーメン構造マンション

②壁式構造

壁式構造は柱や梁ではなく、壁で荷重を支える構造です。開口部が狭くなったり、間仕切りが多くなるといったような特徴があります。また、間仕切り壁がコンクリートでできているため、高い防音性能を確保できます。現在ではほとんど採用されない工法ですが、阪神淡路大震災では多くの壁式構造のマンションが倒壊を免れたという事実があり、地震に強い構造とも言われます。
ただし、撤去することのできない間仕切りが多いため、間取り変更を伴うリフォームには向かない構造です。

壁式構造マンション

●構造の判別方法

ラーメン構造なのか、壁式構造なのかを判別する方法はとても簡単です。
具体的な方法をいくつか紹介します。

①マンションの竣工図面を確認する。
この方法が最も確実です。管理事務所もしくは管理会社で保管していることがほとんどですが、古いマンションの場合竣工図面を残していない場合もあります。
設計図書
②室内に柱や梁が出ていないかを確認する。
マンションによってはラーメン構造であっても柱や梁を隠して施工している場合もあるので、注意が必要です。

③ひたすら壁を叩いて確認する。
戸境壁(隣の住戸との間の壁)ではなく、部屋と部屋の間の間仕切り壁を叩くのがポイントです。壁式マンションの場合は間仕切り壁がコンクリートでできていることがほとんどです。ただし、壁式構造のマンションであっても、コンクリートの構造壁を木地で囲っている場合には、叩いても判断できない場合があるので注意が必要です。

以上の3点でラーメン構造なのか壁式構造なのかを判別することが出来ます。